昨日(9月15日)の日銀金融政策決定会合と黒田総裁の記者会見を受けて

サプライズ緩和が一部期待されていましたが、結局現状維持でした。

公式見解は以下の通り。

http://www.boj.or.jp/announcements/release_2015/k150915a.pdf

今回の発表を受けて、住宅ローンは、

変動金利は上がらない。しばらくは変わらず、

もし、今後追加緩和があれば、フラット35の金利は今よりも下がる

ということが言えると思います。

なぜならば、変動金利はコールレート翌日物の影響を受けますが、ゼロ金利政策が維持されれば、コールレート翌日物の金利は上がることは考えられない。

実際に、0.1%以下で推移しています。
http://www3.boj.or.jp/market/jp/menu_m.htm

また、フラット35は、10年国債の利回りの影響を受けます。

追加緩和があれば大量に国債が買われ、国債の利回りが下がり、その結果フラット35の金利も下がります。

昨年は10月に追加緩和があり、フラット35の金利は徐々に下がっていき、今年2月が底でした。

フラット35と10年国債平成27年(2015年)7月

もし、追加緩和があってフラット35の金利が下がったら、面白いことが起きそうです。

新規借入の場合はフラット35Sを使えるので、金利Aプランは10年間0.6%引き、金利Bプランは5年間0.6%引きとなり、空前絶後の低金利になるかもしれません。

仕事の合間に、記者会見をライブで見ましたが、結構楽観的な見解でした。

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物価は「当面ゼロ%程度で推移する」としたうえで「2%の目標に向け上昇率を高めていく」との見通しを示した。目標の達成を巡っては「原油価格の動向で多少前後する」ものの「来年度の前半頃に2%に達する可能性は高い」と述べた。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕より
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来年度前半というと、平成28年(2016年)4月~6月ということだと思います。

当面ゼロで推移し、あと半年で物価上昇率が2%まで上がるのは難しいんじゃないかと思います。

もしそうだとしたらすごいペースです。

今日からFOMC。

米国FRBの動向に注目です。

退職金を住宅ローンの返済に充てると

老後の不安が止まらない…… 予期せぬ出費が次々あなたに襲いかかる

70過ぎたら、おカネがどんどん出ていく【前編】(現代ビジネス)
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/44501

という記事がありました。

老後の生活がリアルに書かれていて、読み応えがありました。

文中に、

「月々の収入は基礎年金と厚生年金を合わせて夫婦で23万円弱。60歳の定年時に退職金が約900万円出たが、自宅ローンの残金を返済したため、大きく目減りした。68歳の時点で、現役時代からの蓄えと合わせて2000万円の預貯金があったものの、前出の娘夫婦のマンション購入を助けた件もあり、すでに1600万円を割り込んでいる。」

という箇所がありましたが、

気になったのは、

「自宅ローンの残金を返済したため、大きく目減り」

というところです。

できれば、住宅ローンは退職金で返さない方が良いですよね。

繰上返済するのだったら、早い方が利息軽減効果が高く、期間短縮型であれば返済期間も返済の度に短くなっていきます。

退職金で返済してしまったら、利息軽減効果も落ちるだけでなく、虎の子の退職金自体が減ってしまいます。

文章からは現役時代の状況が分からないので何とも言えませんが、現実的には教育資金等の出費が重なって、繰上返済の余裕がなかったのかも分かりません。

やはり、住宅ローンは、老後までに返せる借入額にして、繰上返済等も適宜行い、退職前には支払いを終えておきたいものだ、と思いました。

疾病付き住宅ローン

疾病付き住宅ローンとは、3大疾病、最近だと、7大疾病、8大疾病というのもありますが、

該当する疾病にかかったら、住宅ローンの支払いが免除されるものです。

 

つまり、該当する疾病になったら、保険会社から保険金が銀行に対して支払われ、ローン契約が終了になります。

 

 

0.1~0.3%程の金利上乗せをするタイプと、金利が乗らないタイプがあります。

金利が乗らないタイプは、保険料が安いということなので、支払い条件も厳しいと思ってください。

 

金利上乗せのタイプでは、例えば、変動金利0.725%にに疾病付きロー0.3%を上乗せすると、金利は1.025%になります。

 

借入期間35年、5000万円の借入の場合

~変動金利~

変動金利:0.725%

月額:134,825円

総額:56,626,772円

となります。

 

これに対し、疾病付きローン0.3%を上乗せすると、

~疾病付き住宅ローン~

変動金利:1.025%

月額:142,897 円

総額:60,016,843円

となります。

 

両者の差は

月額:8,072円

総額:3,390,071円

となり、この分が保険料ということになります。

 

けっこうな保険料ではないでしょうか。

また、今後金利が上がればその分負担も増えます。

 

 

では、この疾病付き住宅ローンというものをどのように考えるかです。

未然に病気をコントロールでき、発症リスクを抑えられるのだったら、そもそも保険に入る必要性は少なくなります。

 

がん以外の脳梗塞、心筋梗塞、糖尿病の発症は、だいたい以下のようなプロセスをたどるようです。

 

1)生活習慣の乱れ(食事の乱れ、運動不足、飲酒、喫煙、ストレス等)

 

 

2)健康診断での指摘(高血圧、高脂血症、高血糖、太りすぎ)

 

 

3)発症(糖尿病、高脂血症、肥満症等)

 

 

4)重度化(脳卒中、心筋梗塞、糖尿病)

 

 

5)障害、介護状態

 

 

一昔前は、4)の状態で亡くなることも少なくなかったようですが、医療技術が発達して、下手に死ななくなっているのが現状です。

死ななかったら、障害、介護状態とこれまた悲惨な状態です。

できれば、なりたくない疾病です。

 

また、疾病付き住宅ローンの脳卒中、心筋梗塞の保障は、単に発症するだけではだめで、

・脳卒中の場合、発症後60日間言語障害や運動失調が続いたと医師によって診断された時、

・心筋梗塞は、発症後60日間労働制限を必要とする状態が続いた時

に保障が適応されます。

ただ発症しただけではだめなのです。

せっかく金利を上乗せして支払っていても保障されないとアホみたいです。

 

ですので、疾病付き住宅ローンを考える場合は、

上記4)、5)の状態を気にする前に、1)、2)の段階で病気の発症を未然に防ごうと努力が大切だと思います。

不安に駆られて、よく考えずに契約する前に住宅ローンの金利に+αする分の費用対効果リスクコントロールの可能性をいったん立ち止まって考えたいものです。

 

一方、がんは別だと思います。

 

がんの場合は、がんと診断されたら保障されます。

労働制限などの条件がない分、がんの方が適応される可能性は高くなります。

 

実際、ある生命保険会社の三大疾病保険の支払いデータによると、

6割はがん、2割が脳卒中/心筋梗塞、残り2割が死亡時、に保険金が支払われています。

保険金の支払いは、約3分の2が「がん」ということです。

 

がんも生活習慣病と言われています。

喫煙者は肺がんのリスクが高まり、脂っこい食事が多い人は大腸がん、塩っ辛いものが多い人は胃がんなど、食事、生活習慣によって引き起こされるケースも多いようですが、一方で、喫煙者でない人も肺がんになることもありますし、、女性だったら30代、40代の女性系のがんの発症も目立ちます。

 

脳卒中や心筋梗塞は未然に防ぐ努力ができますが、がんは良く分かりません。

もちろん、食生活や生活習慣によって発症リスクを抑えることはできるのでしょうが、どこの部位で発症するか分かりません。

 

健康状態が良い人がもし疾病付きローンに興味あるなら、「がん」だけを付加することができる疾病付きローンをお勧めしたいと思います。

 

銀行によっては、0.1%、0.2%上乗せで、「がん」だけ付けられる疾病付き住宅ローンがあります。

 

とある地方銀行のがん特化の疾病付き住宅ローンだと、0.1%の上乗せだけでよいものがあります。

 

その銀行の変動金利は、0.675%なので、

5000万円の借り入れの場合、がんだけの疾病付き住宅ローンが、0.775%で組むことができます。

0.775%だと都市銀行の変動金利と同じ金利です。

 

疾病付き住宅ローンの金利上乗せの負担もバカになりません。

リスクをコントロールするという発想で、もし対策が立てられるならば、保険を使わないという考えもありです。

また、がんだけの疾病付き住宅ローンという選択肢もあります。

必要な保険は使うべきですが、加入する場合は良く考えたいものです。

 

フラット35も借り換えチャンス

今月のフラット35は

返済期間:21年以上35年以下 1.540%~融資額90%以下の場合)
返済期間:20年以下   1.310%~融資額90%以下の場合)

先月よりも若干金利が下がりました。

今年はフラット35も借り換えチャンスを迎えています。

以下の図をご覧ください。

10年国債年平均利回り201509

参考:http://www.e-pbo.jp/bond/bond10.html
*図は上記URLを基に作成。

 

10年国債の金利は、2006年頃からずっと右肩下がりです。

 

フラット35の金利は、10年国債を基に決められます。

10年国債の金利から、約1~1.2%位上乗せしたのがフラット35の金利ですが、

上記10年国債の動きを見ていただければ、今年はフラット35の金利が低いことが分かると思います。

 

借り換えは金利が低い内にするのが鉄則です。

数年前にフラット35を借り入れした方は、借り換えをぜひ検討してみてください。

フラット35、8月の金利

先日8月3日(月)、8月のフラット35の適用金利が発表されました。

http://www.flat35.com/kinri/index.php/rates/top

・借入期間 21年~35年

1.58%(融資率9割以下)

*先月は1.61%

・借入期間 20年以下

1.35%(融資率9割以下)

*先月は1.38%

7月の金利よりも、0.03%金利が下がりました。

 

しかも、フラット35Sが使えれば、0.6%引きなので、今月なら1%切ってきます。

・借入期間 21年~35年

0.98%(融資率9割以下)

・借入期間 20年以下

0.75%(融資率9割以下)

 

 

フラット35Sの場合、団信費用は別ですが、それでも1%を切っていて変動と大きく変わりません。

借り換えはフラット35S は使えませんが、新規借り入れで適合物件ならフラット35Sも検討した方が良いですね。

住宅ローンと個人年金保険

住宅ローン相談の中で保険の見直しも重要なので相談をよく受けていますが、個人年金保険に加入しているケースも少なくありません。

加入目的はほとんど全てが老後のためですが、先日見させて頂いた内容は以下のようなものでした。

個人年金図

月2万円を30年払うと720万円、元本保証で720万円が830万円になるので一見良さそうに見えます。

また、年金受け取りすると、総額で880万円になります。

 

保険商品の設計書やパンフレットには「返戻率」や「戻り率」という表記がほとんどで、この場合115%になっていました。

 

しかし、保険商品を見る際のポイントは、

返戻率ではなく、利回り

で見るということです。

 

ざっと計算するとこの保険はだいたい年利1%です。

現状、政策でインフレターゲット2%にしていますが、

緩やかなインフレは経済にとって良いことですが、今後インフレ基調になってきたら、インフレに弱い保険商品実質価値は目減りです。

また、中長期に高くない金利でお金を固定化するのは資産形成としては賢くありません。

 

生命保険料控除が使えるから実質利回りで言うともう少しいいだろう、という意見もあろうかと思います。

所得金額にもよりますが、ざっと0.2%位の効果です。

あればもちろん良いですが、そこまで強調するほどのものではありません。

 

この手の商品は必ず利回りで計算して、住宅ローンの金利と比較して、本当に価値ある投資なのか判断したいものです。

 

フラット35 7月の金利

7月1日に今月のフラット35の金利が発表されました。

http://www.flat35.com/kinri/index.php/rates/top

借入期間21年 ~ 35年

→ 1.610%~

借入期間20年以下

→ 1.380%~

6月の金利よりも、0.07%金利が上がりました。

フラット35の金利は前月の新発10年国債の利回りを指標にしており、今月若干金利上昇したのは、先月の10年国債の利回りが少し上昇したことによります。

フラット35と10年国債平成27年(2015年)7月

*2014年(平成26年)からの表記

*フラット35:借入期間21年から35年の金利

*10年国債:月平均値で表記、実際は前月25日の新発10年国債の利回りがフラット35の金利決定の指標になります。

 

まだまだ過去最低水準ではあります。

フラット35Sを使えると、金利Aプランは10年間0.6%引き、金利Bプランは5年間0.6%引きとなり、

10年もしくは5年間、1.01%になりますのでフラットでこの金利は低いです。

変動が良いか、固定が良いかは住宅ローンの付き合い方によって各自変わりますが、フラットを借りるなら良い時期だと思います。

住宅ローンを組んでいる場合、こんな保険に注意

 

住宅ローン相談の中で保険の見直しを良くしますが、今回は保険加入の注意点を紹介したいと思います。

 

 

住宅ローンを組む前に、既に保険に入っている人が多いのですが、最近目立つのが低解約型終身保険という商品です。

保険ショップ等の乗合代理店で契約したものが多いです。

 

低解約型終身保険は、払込期間を超えると解約返戻金が保険料を上回る商品です。

 

 

加入中の契約内容を見ると、払込期間は、18年、20年以上の契約がほとんどです。

払込期間が長い方が手数料が良いので、販売側の手数料が優先されて提案されているのがよく分かります。

 

加入理由を聞くと教育資金や老後資金のためといいます。

ここで質問ですが、以下、どちらが良いでしょうか。

 

1%で借りて2%で運用

1)1%でお金を借りて、2%で積み立て

2)2%でお金を借りて、1%で積み立て

 

とうぜん、1)ですよね。

低い金利でお金を借りて、より高い金利で積み立てする方が理にかなっています。

 

しかし、保険で積立をしている人は2)のやり方をしているのです。

だいたいこの手の商品は、銀行預金よりいいでしょう、といって提案されることが多く、

実質利回りではなく、保険料に対して105%増えています、という風に返戻率という保険特有の言い回しで強調されます。

 

死亡保障分は抜きにして、低解約型終身保険を実質利回りで見てみると、だいたい0.4%~0.5%くらいになることが多いです。

中長期にお金を預けるにしてはかなり低い金利です。

 

住宅ローンの金利は、変動金利で0.775、0.725、0.675が多いです。

住宅ローンの方がより高い金利で、教育資金や老後資金のための商品が住宅ローンの金利より低い、これっておかしくはないでしょうか。

 

しかも住宅ローンは変動で金利上昇の可能性もあるのに、保険は固定金利のまま。

それに、保険料の支払いを終えないと返戻率が100%を超えず、中長期にお金を固定化してしまいます。

住宅ローンの金利より低い金利で資産形成する利点がありませんし、変動金利ならば両者の金利差はより広がります。

 

住宅ローンの金利より低くても貯めていかないと後々苦労するわけだし、リスクを取れない人は保険商品でやっておいた方がよいんじゃないか、という意見もあると思います。

しかし、どうせ積み立てするなら、インフレリスクも考えて最低限住宅ローンの金利より高い金利で貯める努力をすべきだと私は考えます。

 

今回は、低解約型終身保険を取り上げましたが、学資保険、個人年金等も全く同じです。

住宅ローンを組もうとしている人、組んでいる人はよく中身を見極めて保険に加入してほしいと思います。