
マイナス金利、住宅ローンの金利が過去最低を更新といったニュースを聞く度に、借り換えに興味を持った人も多いことでしょう。
しかし、そもそも借りている金利が低ければ、借り換えメリットは果たして出るのだろうかという疑問が出てきます。
8月末に0.775%から借り換えをしたケースがありました。
実際にどの程度の借り換えメリットがあったのか、ケーススタディの一つとして紹介したいと思います。
どういう条件だったかというと、
平成25年4月に借り入れ
金利 0.775%
期間 20年6ヶ月(当初35年)
残高 1695万円(当初2740万円)
総額 1841万円
月額 74,506円
40代後半の方で、60歳までに返済したいという思いがあり、 約3年で1000万円以上もの金額を繰り上げ返済していました。
そのため、当初35年から期間短縮で20年超と返済期間が短くなっていたので、10年固定金利で提案しました。
変動金利0.775%から10年固定金利0.350%への借り換えの効果を見てみます。
平成28年8月に借り換え
金利 0.350%
期間 20年
借入 1695万円
総額 1788万円
月額 73,136円
まず、総額は、
となり、53万円の利息軽減効果が出ました。
それなりにメリットが出たように見えますが、借り換えには諸費用がかかります。
諸費用を考慮して考えてみます。
~諸費用の内訳~
保証料 232,400円
保証料取扱手数料 32,400円
収入印紙 20,200円
登録免許税 67,600円
登記費用 70,000円
合計 422,600円でした。
借り換えメリット(利息軽減額)から諸費用合計42.3万円を引くと、
53万円 - 42.3万円 = 10.7万円
約11万円のメリットとなります。
確かに借り換えのメリットは出ましたが、約11万円の差です。
もともと0.775%という低い金利でしたし、繰り上げ返済もかなりやっていたので大きな差ではありませんが、
超低金利時代でお金を増やすのは簡単なことではありません。
借り換えメリットは十分に出たと言えます。
次に月の支払いの内訳を見てみます。
月の支払いは、74,506円から73,136円となり、
1,370円(74,506円 – 73,136円)
という差になりました。
月額1,370円の差が生じるのはメリットではありますが、驚いたのは元金と利息の比率です。
借り換え前は、
元金 63,521円 85.3%
利息 10,985円 14.7%
だったのが、
借り換え後は
元金 68,192円 93.2%
利息 4,944円 6.8%
となりました。
月の支払いが93%が元金となったわけです。
毎月の支払いの多くが元金になれば払い甲斐が生じないでしょうか。
しかし、10年固定金利は、10年後に固定金利が終了するため、金利が上がります。
変動も固定も金利が変わらなかったらという条件ですが、
10年後の10年固定金利は、固定期間が終了するため、金利は1.075%、月の支払いは75,824円となります。
変動金利よりも1,318円多く払うことになります。
総額では借り換え後の10年固定金利にメリットがありますが、変動金利の方が月の支払いが有利になります。
そのため、最初の10年間で繰り上げ返済をやって、借り換え効果を更に出していこうという話になりました。
続く。
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